2018.3.30 No.22 サクラサク
桜の季節は苦手だ
人が桜の下に集い
それぞれが桜に何かを重ねる春のはずなのに
喜びが溢れる桜の下は
ハラハラ舞い散る花びらが触れるたび
どこかがそわそわと落ち着かない
薄ピンクの桜色が
冷たい
あの時
桜の花びらの数だけ 流した涙が
今年もまた散っていくようで
花びらが舞うのを見るたび
わたしの心がちくっと痛む
花びらは風に舞い上がり
決してこの手には掴めないと
知ってしまったあの時から
桜が咲くたび
わたしの心がほんとは泣いている